布
布のご紹介
布
人々が身に着けまとう布は、植物の麻から作る麻織物、綿花を摘んで作る綿織物がほとんどでした。しかし、中国で蚕から糸を紡ぎ織った絹織物が登場(紀元前)すると、ヨーロッパの布織物市場が様変わりします。「シルクロード」を経て絹が世界へと運ばれ出したのです。
日本へは、百済(朝鮮)から仁徳天皇に献布されとされていましたが、それよりも古い古墳から平織りの絹布が見つかっています。また、鎌倉時代に確立したという糸紡ぎ、染め、織り、加工の伝統は、今も続いていま。なお、一般の人々が着た衣類は、江戸時代までは、そのすべてが麻布で、明治期に入り、養蚕技術が導入されました。
機(はた)織り機は、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)で布を織り上げる機械です。中東や中国では、紀元前3,000年前頃に登場、日本では、古墳期以前に原始機が使われたとされます。くまもと工芸会館では、簡単な平織機を使ってコースターづくりなどが体験できます。
パッチワークは、布と布を縫い合わせたもので、キルトは、布と布の間に綿を挟んだものです。パッチワークキルトは、この2つを組み合わせたもので、くまもと工芸会館では、色んな布とキルト綿を使って、コースターやタペストリーづくりが体験できます。